当園の入り口にはシンボルツリーの桐が生えています。この農園を始める頃はまだ小木だったのに、あれから10年たった今、こんなに立派な木に…。
この子は少し変わった色の花を付けてくれます。周辺の桐の木と違って、控え目な薄い藤色で青空によく融けて、こんな日はとても綺麗です。桜のように派手にアピールもしませんし、武骨なところもあるんですよね。そんなところが僕たちの農園には似合っていると思っています。
夏になると大きな葉っぱを沢山着けて、スタッフの休憩所を作ってくれます。いつも農薬なんてかけないので、葉っぱもレースのように穴だらけの時もあります。強い風の日には大きな葉っぱが煽られて、枝が折れるんじゃないかと心配になるほど揺れても、折れたことはまだありません。
多少葉っぱが引きちぎられてしまうこともありますが、それでも弱音を吐きません。ビニールハウスを身を呈して守ってくれています。この優しい色の花からは想像できないくらいのしっかり者なんです。
ちょうど花摘み会の季節になると、花が咲いてくれます。いつかワークショップで誰かが使ってくれると嬉しいなぁ。