毎年当然のように来る台風シーズン。ですが、夏の暑さが酷しくなるにつれ、年々凶暴になっている気がしています。それでも何とか知恵を縛って、ハウス内を陰圧にしてみたりと、いろいろ対策をとって来たのですが、いざ台風が近付いて来ると、やはり気が気ではない。観測史上最大とか、報道ではよく聞くようになっていますし、万が一ハウスが飛べば、致命的なダメージになるのは間違いない。
今期の対策は屋根をすべて取ってしまって、敢えて風雨を受け流すことに。これにはクリアすべき課題がありました。ハウスは守れるけど、種まき直後の大量の雨水で土の環境が悪い方向に行く可能性をどう考えるのか。有益微生物が少なければ、すぐ病害菌が増殖して、立ち枯れが出たりするからです。
うちの場合は、長年培った有益微生物が多くいるので、悪さをする菌が発芽したとしても、その瞬間に周囲の有益微生物の餌食になって死んでしまいます。それに水はけも改善されてきているので、かなりの雨でも翌日には水も退きます。そもそも普段の水やりも、ジャブジャブ水をかけていても病気になることは殆ど無くなりました。
そういう訳で、風害と病害を天秤にかけてみると、土の力をもっと信じて、より安全な方法がハウスの屋根を取ることでした。これにはもう一つメリットもありました。それは屋根を取ることでハウス内の気温をうんと下げられるのです。特にうちの場合は環境負荷も考えてマルチを使いませんから、地表からの蒸散量は大事なんです。打ち水効果と似てますね。高温多湿の空気が上に逃げてくれるのは、大きなメリットです。
とはいえ、やはりこの台風にめちゃくちゃビビってる僕らです。あとは神頼みしかありません。無事に乗りきることを信じるだけです。どうか日本中の被害がなるべく小さくなりますように。