土を柔らかくするのはとても難しく、これまで様々な方法を試しても、多少の効果はあってもなかなか素晴らしい結果にはならなかったのですが、アルジが出合った方法は…
それは、土壌の研究レポートを読んでいて偶然見つけた有機物を入れるというとてもシンプルな方法でした。
「なあんだ。じゃあ堆肥を入れたら良いの?」
と思うでしょうが、堆肥では期待したほど土は柔らかくなりません。何故なら堆肥は新鮮な有機物じゃないからです。この「新鮮」ということが大事だったんです。詳しいメカニズムは未だ研究途上なのですが、土の中で微生物が有機物を分解して小さくしてゆくその過程で土は柔らかくなるといわれています。
堆肥は新鮮な有機物を微生物に分解させて作られます。だから堆肥には新鮮な有機物はあまり残っていません。なので土を柔らかくする効果も少ないわけです。
ただし、新鮮な有機物は諸刃の剣です。土の中に有益微生物が多ければ植物に悪影響は出ませんが、もし有害微生物が多ければそれが元で植物が病気になります。新鮮な有機物は有害微生物のエサでもあるので、有害微生物が急に繁殖する可能性もあるからです。実は多くの農家さんはこれを嫌って、熟成した完熟堆肥を使うんです。
当園では土中の微生物たちをコントロールして、有害微生物が増えないように対策しています。だから新鮮な有機物を入れても、植物は病気にならずに、土は柔らかくなるというわけなんです。
またまた長文過ぎるので、さらに次回に続きます。