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10cm程度の大きさになりました。

「種をまく」のコーナーです。

一月半が経過して、コスモスが大分大きくなって、大きい子は10cmくらいになりました。小さい子はまだ3cmくらいのものも居て、ムラがある状態です。このところ曇天や雨天が多かったので、少し徒長気味ですね。イネ科の雑草と仲良く成長しています。

 

この生育状況をプロの農家の目で観ると、かなりゆっくりですね。土中の栄養が通常の営利栽培と比べて、かなり少ないように感じます。ですが、この状況はむしろ皆さんに農業や自然のことを考えてもらえる良い機会になったと思っています。

 

営利栽培の場合は、畑という経営資産を回転させて効率良く栽培しなければ利益を出せないばかりか、下手をすればその他に投資した肥料や人件費や機械のコストさえ払えずに倒産という状況にもなり得ます。家庭菜園や趣味の園芸とはかなり事情が違うわけです。この種まきエリアの場合は、最初から営利栽培を目的にしていませんので、ゆっくり自然に任せて栽培していれば良いのですが、もしここが通常の出荷用のエリアだったとしたら、このスローペースでは経営は到底無理です。

 

肥料を必要分より少し多目にあげると、生育はどんどん良くなります。ところが植物が吸収した余計な肥料分は、人間の体に悪影響を及ぼすことも知られています。スーパーで青々として美味しそうな葉物野菜を見ますが、自然栽培ならあり得ない大きさや葉色だったりします。一般論ですが、化成肥料を使わずにこういう青々した野菜を作ることも、もちろん可能ですが、そうしようとするとコストも当然高いものになります。野菜だけでなく、お花も同じです。一般に有機栽培の方が高い売価ですが、それでも農家としてはかなり無理な価格なんです。安全で健康的な農産物とは、コストがかかる分、高級品な訳です。

 

皆さんも生活に身近なテーマとして、農業について考えていただけたらと思っています。

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